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BMWX1ってどう?良くも悪くも普通の車?

X1は、BMWがSAV(スポーツ・アクティビティ・ビークル)と呼ぶSUVのラインアップ「X」シリーズで最も小さいモデルです。

2010年に3シリーズのツーリング(ワゴンモデル)をベースに、後輪駆動ベースのコンパクトSUVとして発売されました。

SUVのブームもありグローバルで73万台以上をセールスし、国内でもBMWの販売台数の15%以上を占める人気モデルに成長しています。

2015年に2代目の現行モデルへスイッチ、プラットフォームなど大幅に変更されましたが、未だに人気の衰えないモデルです。

使い勝手の良いプレミアムSAV、X1の全てを解説します。

BMWのコンパクトSUV「X1」とは?

現行モデルから、Miniや2シリーズのアクティブツアラーと同じFFベースのプラットフォームを採用しています。

BMW初のFF車アクティブツアラーは、ずんぐりしたスタイルと短いノーズにキドニーグリルが付き、見慣れたFRのBMWとは大きく異なるミニバンデザインです。

一方X1はフロントオーバーハングも短く、FFであることを思わせないマッシブで力強いプロポーションで、上位のX3にも負けない迫力を持っています。

インテリアの質感も先代モデルより大幅に向上。基本デザインは上位モデルと共通で、樹脂パーツの整形も精緻で高級感があり、インパネ全体は質感の高いソフトパッドで覆われています。

BMWらしい小型のメータバイザーに2眼のメーターが入り、センターコンソールは運転席側に向き、BMWらしいスポーティーな雰囲気です。

駆動方式はsDrive(FF)と新開発のビスカスカップリングを使用したオンデマンド式4WDのxDriveです。

パワーユニットはsDrive が1.5リッターの3気筒ターボ、xDriveは2.0リッター直4ガソリンターボのスペック違いが2種と2.0リッターディーゼルターボの合計4種類になります。

グレード パワーユニット ミッション 価格
sDrive 18i 1.5L直3DOHCターボ 100kW(136ps)/4,400rpm 220Nm(22.6kgm)/1,250-4,300rpm 燃費:15.6km/L 6速AT \3,970,000
xLine \4,250,000
M Sport \4,430,000
xDrive 18d 2.0直4ターボ・ディーゼル 110kW(150ps)/4,000rpm 330Nm(33.7kgm)/1,750-2,750rpm 燃費:19.6km/L 8速AT \4,400,000
xLine \4,680,000
M Sport \4,860,000
xDrive 20i 2.0L直4DOHCターボ 141kW(192ps)/5,000rpm 280Nm(28.6kgm)/1,250-4,600rpm 燃費:14.6km/L \4,850,000
xLine \5,040,000
M Sport \5,230,000
xDrive 25i xLine 2.0L直4DOHCターボ 170kW(231ps)/5,000rpm 350Nm(35.7kgm)/1,250-4,500rpm 燃費:14.3km/L \5,810,000
M Sport \6,030,000

xLineはマット・シルバーのフロント・アンダー・ガード、サイドスカート・インサート、キドニー・グリル・バーや、18インチYスポークアルミホイールなど、オフロードをイメージし、逞しさをさらに強調した内外装品です。

M SportMシリーズを手掛けるBMW M社が開発した専用装備を採用しています。

Mスポーツ・サスペンション、エアロダイナミクス・パッケージ、18インチダブルスポークホイールなどダイナミックなスタイリングと走りを強調したグレードです。

安全装備も充実

安全装備も充実しています。

  • センサーと後方カメラ画像で駐車支援を行うPDC(パーク・ディスタンス・コントロール)
  • 車線逸脱警告や衝突回避・被害軽減自動ブレーキを含む「ドライビング・アシスト」
  • LEDヘッドライト
  • HDDナビゲーション

上記の他に、通信モジュールを内蔵し事故などの緊急時に自動的にSOSコールを発信する「BMWコネクテッドドライブスタンダード」も標準装備しています

その他オプション

前方の車両との車間距離を維持しながら加減速を行い、停止まで制御するアクティブ・クルーズ・コントロールとヘッドアップ・ディスプレイを組み合わせた「アドバンスド・セーフティ・パッケージ」はオプションのみの設定です。

リアシートバックリリース機能、リアシートスライドがセットになった「コンフォートパッケージ」、レザーシート、電動テールゲートなどはオプション設定となります。

X1は使い勝手抜群!

ボディサイズは全長4455mm×全幅1820mm×全高1610mm、先代モデルと比較すると全長は-30mm、全幅は+20mm、全高は+35mmとコンパクトながらもSUVらしいディメンジョンです。

ホイールベースは2670mmと先代モデルから-90mmと短縮していますが、FF化によりキャビンは大幅に大きくなっています。

フロントシートでは、トランスミッションの出っ張りが無いため足元は広く、着座位置も高くなったことで視界も良好です。

リアシートのスペースは大幅に拡大し、着座時の膝元は最大で66mm拡大されています。

乗降性も良く、前後席とも立った姿勢から腰を下ろす場所に、ちょうどシートがあるポジションです。

リアシートはフロントシートよりも高くセットされ、見晴らしのよい開放的な視界が得られます。

リアシートには6:4の左右独立の前後スライド(130mm)と、リクライニング機構が付き(xDrive 25i 以外はオプション)、シートバックは4:2:43分割で可倒できるため、様々なアレンジが可能です。

ラゲッジスペースは後席利用時で505L(先代から+85L)、さらにフロアボード下にも100Lのスペースがあり、リアシートを倒すと最大1550Lまで拡大します。

横置きFFベースとなったことで、BMWがこだわる前後50:50の重量配分ではなく、1.6トンのボディに対し200kgほどフロントヘビーです。

ステアリングを切るとノーズの重さを少し感じますがステアリングフィーリングは滑らかで、舵の効きも良くFFであることはドライバーに意識させません。

xDriveは乾燥路でも積極的に後輪に駆動力を伝えますが、FR的な挙動ではなくSUVらしい安定感のある走行性能になっています。

市街地から高速道路、雨天や降雪などの悪条件でも安心してオールマイティに使えるクルマです。

重量のある大径のランフラットタイヤは足元がドタバタしがちですが、ストロークのあるサスペンションの効果もあり、フラットな乗り心地を得ています。

遮音性も高く、ロードノイズなども抑えられ、プレミアムブランドの末弟として十分に快適でしょう。

「フツーに良いクルマ」になってしまったX1

エクステリアやインテリアの高い質感、余裕と開放感のある居住性、使い勝手がよく十分な積載性などX1SUVとしての欠点は無く、商品力は抜群です。

セダンの35シリーズとまではいかないものの、ドライブフィールはBMWを感じる事ができ、装備も充実しているので多くのユーザーに受け入れられるのも納得できます。

ただFRベースだった先代モデルの「トンがった」独特の雰囲気、BMW独自の哲学といったものは現行モデルからはあまり感じられません。

ライバル各社と同じ横置きエンジンの前輪駆動方式で並んでしまったことで、薄口の「フツーに良いクルマ」になっています。

FFを採用した理由の一つはBMWグループとして、MINIも含めた開発リソースや生産の効率化です。

また得意とする中~大型の高級車や高性能車がダウンサイジングの波にのまれ、コンパクトクラスで数を売るモデルが必要になっています。

このクラスはライバルが多い上、競争も激しく製造コストが軽いFF車でなければ商品力を上げられないことは確実です。

同じ事情を抱えるメルセデスも、コンパクトなA・BクラスはFFを採用しています。

直列3気筒やディーゼル、ミニバンまでラインナップするBMWに「FRで直列6気筒(シルキーシックス)が本当のBMW」というのも既にノスタルジーになっていますが、X1には独自のこだわりが薄く感じます。

哲学を貫いて会社がつぶれてしまっては元も子もないので経営判断は理解できますが、エンブレムとキドニーグリル以外にも突出した個性があれば、もっと輝くクルマになるでしょう。

まとめ

コンパクトSUVとしてはX1、ミニバンではアクティブツアラーなど従来のBMWの伝統を打ち破るモデルが発売されていますが、若くアクティブな世代からはネガティブな反応は少なく順調に売れています。

同じプラットフォームのFFでも、MINIは全く異なる乗り味をセッティングし、BMWらしい「駆け抜ける歓び」を実現する技術力はさすがです。

ちょうどいいサイズやパッケージング、デザインに加え、充実した装備で「お買い得」と言える価格も魅力です。

すべてにおいてバランスのとれたX1は、プレミアムコンパクトSUVの一押しです。

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