3度の飯よりクルマが好き!

ミニクロスオーバーってどんな車?MTの乗り心地は?

mini

持つ喜びを満たしてくれるクルマ

自動車を持つ意味の1つに、所有する喜びがあります。

フェラーリやランボルギーニのような超高級自動車がその最たる例です。あの車を持つことは成功者を意味し、持つ人は道行く人から羨望と嫉妬の眼差しが向けられるのです。

しかし、そんな非現実的なクルマを買うことだけが所有欲を満たす買い物ではありません。庶民でも手が届く範囲で、所有する喜びを教えてくれるクルマもわずかながら存在します。

そのクルマの中で、最も実用的かつ個性的なクルマがミニ・クロスオーバーですね。MINIの持つ世界観は、クルマをただの移動の道具から生活を豊かにするためのアイテムへとその地位を引き上げています。

Appleの商品たちがそうであるようにMINIもまた、持つことでなにか変わるかもしれないというワクワク感が得られるクルマになっているのです。

元祖MINIファミリー四枚ドア

ミニ・クロスオーバーは、グローバル市場ではカントリーマンと呼ばれるモデルで販売されています。

クロスオーバー登場時、ミニシリーズはすべて2ドアかシザードアと呼ばれる3ドアが主力の商品ばかりでした。乗降性を意識した4ドアモデルは販売されていなかったのです。

ですから発表時はかなりセンセーショナルに報道されたことを覚えています。私もその報道を見てクロスオーバーを乗りたいと思った1人です。

運転するのは家族で私だけだったのと、MTへのこだわりを強く持っていたので、5人乗りで機械式駐車に入るサイズのミニ・クロスオーバーはとにかく魅力的でした。

すでにミニ(小さい)じゃないけれど

クロスオーバーはMINIの名前を関しているものの、お世辞でも小さい車とはいえないほどに成長していました。

全幅1,800mm全高1,550mmは機械式駐車場にギリギリ収まるサイズで、ハッチバックミニと並べてもその大きさは2回りほど巨大だったのです。

ブランド名のMINIに引っ張られてクロスオーバーは当時、とにかく異端扱いされていました。それでもクロスオーバーを選ぶ理由が私にはあったのです。

MTの設定がある

私がこのクルマを購入した理由のほぼ7割がこれです。

全グレードでマニュアルが設定されているクルマは非常に希少で、なおかつFFカーでハンドリングに定評のあるMINIでしたからなおさら魅力的に感じました。

MINIの母体でもあるBMWが作るFFのMT車はどんな乗り味なのか?走る喜びを標榜するメーカーが作るMT・SUVというニッチなジャンルに惹かれたのです。

カラーが豊富

御存知の通りミニのカラーリングパターンは非常に豊富で、国産車では味わえないオシャレな色が豊富に用意されています。

最近でこそ軽自動車を中心に屋根やミラーカラーをアレンジして個性を出すオプションが増えたものの、やはりミニのカラーバリエーションは独自の世界観です。

ステッカーを貼る、屋根にグラフィックを指定するなど、自動車をカンバスに見立ててカラーリングを決定する突き抜けた個性は今でもミニのもつ世界観です。

この選ぶ楽しさに太刀打ちでいるのは、アメリカンバイクで有名なハーレーダビッドソンくらいでしょう。あちらもバイクをカスタムして楽しむライフスタイルを提唱して、ライト層からコアなファンまで幅広いユーザーを獲得しています。

バイクやクルマに詳しくない女の人でも、ハーレーとMINIは知っている人がいるくらい、おしゃれでライフスタイルに溶け込んだクルマとして受け入れられているクルマはありません。

たかがカラーですが、たかがカラーだけで魅力的に見えるクルマはありませんでした。

私もそれにやられた口です。カラーを選ぶだけであれこれ悩み、契約するまでクロスオーバーの事が頭から離れませんでした。

MINIである

庶民の私にはフェラーリは買えません。日産のGTRも無理です。頑張ってランエボやインプレッサでした。

ステータスで車を選ぶ場合、車の序列が気になりだします。ライバル車には対抗心を格上のクルマには嫉妬心を向けてしまうのです。

同じメーカーでもAクラスとCクラスでは超えられないヒエラルキーが存在します。

その車がどうしても好きだ!という信念がない限り、いずれは次の買い替えでもっと良い車を買い求める、終わりないステップアップが待ち受けているのです。

MINIというメーカーが完全にそのサイクルから脱しているとは言いませんが、MINIの車はMINIであって、デザインや走りが気に入ったと思わせてくれる個性がクルマのあらゆる部分に詰め込まれています。

それこそセンターメーターが気に入ったとか、ファニーな顔が好きとか、カラーリングが素敵とか、そういう競争とは別の部分で車が好きになれる理由を与えてくれるのです。

またデザインも個性的で、色やパーツで良くも悪くも目立たせることが出来るので、道路で目立って視線を浴びたい人にとってもこのクルマはうってつけでした。

スポーツカーでは女の子に見向きもされませんが、個性的なミニならJCやJKにも注目してもらえましたからね。

クロスオーバーのMTってどう?

NAモデルは車重の割にエンジンパワーが非力なので、MTとの相性は抜群といえます。

ATにも乗りましたが、燃費優先のマッピングなのかエンジンの美味しいところを引き出す前にシフトが上がり、どうも乗りにくかったのをはっきりと覚えています。

ターボ搭載のクーパーモデルだと出力の特性が変わりATのほうが相性が良くなるので、MTを買うならNAモデルを選ぶことをオススメします。

シフト入りは非常に上品で、軽い力でスコスコ決まってくれます。かと言って軽やAセグメントのMT車と違い、シフトに遊びがなくレールの上を滑るようなフィールでレバーが動きます。

この価格でBMWのMTの片鱗を味わうことが出来ますから、それだけでも乗って損はないと思います。

とは言えBMW3シリーズのミッション直結のMTには劣りましたが…。

乗り心地

固くもなく柔らかくもない乗り心地で、クルマ酔いが激しい妻もまったく酔わないほどフラットな乗り心地でした。

山道の急なカーブも姿勢を崩さず、立ち上がりもリニアです。

流石に限界まで攻めていないので、無責任なことはいえませんがSUVとしては低く構えた車高1,550mmがクルマの安定性を高めてくれているので相当無茶しないかぎりひっくり返るようなことは無いでしょう。

現に知り合いのレース好きのクルマ屋に見せたら、足回りを武装したらサーキットでも通用すると太鼓判押したくらいです。

実用性

当たり前ですが、ミニバンと比べたら不便です。

ヒンジドアですから子どもをベビーシートへ乗降させるのも場所を選びます。リアトランクもそこまで広くなく、リアデザイン上A型ベビーカーは物によって積むのに工夫が必要です。

MINIの中でも最大級のラゲッジスペースですが、あくまで比較対象がMINIであり、他の乗降性や積載性を優先にしてデザインされたクルマには逆立ちしても勝てません。

また価格も300万円、オプション次第では400万以上にもなる車であるため、同車格のクルマの中でもコストパフォーマンスは最も悪い部類に入ります。

そういう意味で実用性とはまったく無縁といえるMINIが、なんとか実用性とデザインを両立させようとして生み出したモデルです。

中途半端感は拭い切れないクルマであることは承知のうえで、購入してください。

まとめ

最近はマツダCX-3のMTなどが登場クルマが登場し、選択肢が増えてきたコンパクトMT・SUVジャンル。ですがその中でもとりわけ個性的なモデルであるクロスオーバーは、車を選ぶ楽しみ所有する喜びが何であるかを教えてくれる稀有な自動車であることに変わりありません。

MINIに興味があるなら、クロスオーバーに限らず、どのグレードでもいいですから一度袖を通して見たらいかがでしょうか?

今では、通常のMINIも4枚ドアをラインアップしているので、実用性を損なわずMINIワールドを楽しめるようになっていますよ。