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日産シルフィは値引き額とライバル車比較!作りはいいクルマだけど・・・

軽自動車とコンパクトカー、ミニバン、SUVが幅を利かす日本市場において、すっかり肩身が狭くなった国産ミドルセダンクラス。

かつてはコロナ、ブルーバード、アコード、カペラといったメーカーを代表する車種が販売台数でせめぎあった時代もありました。

ベンツのCクラスやBMWの3シリーズ等欧州のミドルセダンの売れ行きを見ると、セダンタイプには根強い需要があることが分かりますが、残念ながら国産ミドルセダンはメジャーな車種も廃止となり、選択肢が減ってしまっていることが低迷の一因と考えられます。

そんなミドルセダンの中で、名車ブルーバードの流れをくむ1.8リッタークラスの日産セダンがシルフィです。

一体どんな車なのか、たっぷりとシルフィの魅力をご紹介します。

そもそもシルフィってどんな車?

slyphy

先代までは、「ブルーバードシルフィ」という車名でした。

ブルーバードという過去の5ナンバーミドルセダンの看板ブランドネームを使用することで、「車は日産ブルーバード」という昔からの常連客をつなぎとめる役割があったのです。

そんな常連客も減ってきたのか現行型からは「シルフィ」というネーミングとなり、2012年12月に心機一転のスタートとなります。

シルフィは国内専用車ではなく、中国・アジアを中心に、北米では「セントラ」オーストラリアでは「パルサーセダン」という名前で120か国年間50万台を販売するグローバルカーです。

中国では2015年に33万台以上売れ、全体の販売台数ランキングで4位、セダンタイプだとVWラヴィーダ(中国市場専用車)に続く2位になっています。

日本でのシルフィは60代以上のシニア層をターゲットに月販目標600台という淋しい数字ですが、マーチのように海外生産とせず国内の追浜工場で製造しています。

シルフィの仕様

sylphy

エンジンは1.8Lガソリン、FFのみしか選択できません。

グレードは装備違いにより、ベースグレードのSからX、Gとあり、本革シートを装備した豪華仕様Gルグラン、エアロパーツ等でドレスアップした特別仕様車のSスポーツがあります。

エンジンは4気筒で96kw(131PS)174N・m(17.7kgf・m)と至って普通ですが、1.2tの車重なので十分な性能です。

しかしアイドリングストップも無く、燃費が15.6km/Lで更にエコカー減税対象にはなりません。

走りはスポーティではありませんが揺れやロールも少なく、セダンらしいしっかりとした走りは保障されています。

ボディサイズは全長4,615×全幅1,760×全高1,495mmで、先代よりも全幅が広がり3ナンバーになりました。

幅が広がったことで先代よりも背高感がうすれ、低めの全高と合わせて安定感のあるエクステリアになっています。

室内は木目調パネルやソフトパッドが多用されて高級感のある内装です。

sylphy_panel

最近の凝ったデザインではありませんが、ファインビジョンメーターは見やすく広がり感のある落ち着いた雰囲気になっています。

sylphy_meter

残念な点はサイドブレーキバーが助手席側で左ハンドル仕様である事と、安全装備が横滑り防止(VDC)とアンチロックブレーキ(ABS)、エアバックのみで衝突防止ブレーキ等がオプションでも選べないところです。

車の基本的な部分はきちんとつくられている

ハイブリッドのような環境対応エンジンや最新の安全デバイスは搭載されませんが、足回りやボディといった車の基本的な部分は良く作られている印象があります。

一番感心したのがドライビングポジションを最適にするために、ステアリングの前後位置を調整できるテレスコピック機能があることです。

sylphy_steering

テレスコ機能を付けると重さのあるハンドルの取り付け位置が変化することで、ハンドル軸の根元を支点に振動が出る場合があります。

振動を抑えるため機能部品を付けるだけでなく、ダッシュボード付近のボディ側の補強が必要になる場合もあり地味な割にはコストがかかる装備です。

基本のボディがしっかりしていないと付けられない装備なので、他社の車でもテレスコ機能が付いているのは上位グレードか高級車になり、設定すらない車種も多く存在します。

なぜシルフィにテレスコ機能が標準で装備されているのでしょうか。

それは日産とルノーが初めて共同開発し、シルフィにも採用されているBプラットフォームに理由があります。

Bプラットフォームはルノークリオとも共有するため、剛性の高い欧州車の設計思想が随所に取り入れられているのです。

古いプラットフォームですがマーチやジューク等多くの車種で採用されたことで熟成も進み、シルフィは世界中で販売される車ですのでボディは入念に作りこまれています。

中国で良く売れていると話をしましたが、未舗装の悪路が多い中国の内陸部でも足回りがしっかりしているため、故障が少なく好評を得ていることもシルフィがしっかりと作られている証でしょう。

ライバルはトヨタ・プレミオ/アリオン

車格からすれば直接のライバルはトヨタ・プレミオ/アリオン、マツダ・アクセラセダン、スバル・インプレッサG4あたりでしょうか。

※トヨタ・プレミオ(アリオンもデザインが同じため割愛)※

premio

※マツダ・アクセラセダン※

axela_sedan

※スバル・インプレッサG4※

imprezag4

アクセラとインプレッサは、シルフィとは異なるユーザーをターゲットにしているので直接競合することは少なく、プレミオ/アリオンがライバルになるケースが多いと考えられます。

プレミオ/アリオンは5ナンバーサイズなので、3ナンバーのシルフィの方が幅広いですが取り回しや運転性能に大きな差はありません。

設計が新しいため、ボディのしっかり感や静粛性等ではシルフィが上回っているでしょう。

発売後9年が経つプレミオ/アリオンですが、フェードアウトすることなく2016年6月に6年ぶりのマイナーチェンジを行い、クラウン似の外観とセーフティーセンスCという衝突防止ブレーキが標準装備されました。

価格を比較するとシルフィGグレードは245万円で、ほぼ同じ装備内容のプレミオ1.8X Lパッケージ(FF)は225万円と安くなっています。

マイナーチェンジ前はいい勝負だったのですが、安全装備と内外装の質感アップで実質値下げとなり、プレミオ/アリオンのお得感が増しました。

実際の販売台数でもプレミオ/アリオンが月販2500台程度に対し、シルフィは月販400~500台と苦戦中です。

ターゲットとするシニア層ほど安全面は気になる装備だと思いますので、シルフィも安全装備や環境面を中心にテコ入れする必要がありますね。

値引きは30万円は勝ち取りたい

ライバル車で装備も豊富なプレミオ/アリオンと比較して、20万円程高額なシルフィは値引きは最低でも30万円は目指したい所。

不人気車でもあるので、将来の下取りも期待できません。その分も換算すると30~40万円の値引きは目指したいところです。

下取り価格は期待できないので、基本的には乗りつぶし前提で検討を

シルフィは中古車で欲しいと思うユーザーも少なく、新車の販売台数からすれば不人気車の部類に入ります。

そのため高年式や走行距離が少なくても、一般的な車の下取り相場より下の査定になることが多いようです。

基本は乗りつぶす覚悟で購入した方が良い車ですが、少しだけいいこともあります。

シルフィは国内よりも海外、特に中国やアジアでの人気が高い車です。

そのため中古車や部品として輸出するニーズが高く、日本では下取り価格がほぼ付かない10年10万キロ以上の多走行車に思わぬ価格が付くことがあるでしょう。

廃車にする際にはディーラーで廃車費用を払うよりも、輸出ルートを持つ買取店や廃車専門の買取店に相談する事をオススメします。

トラディショナルなセダンも見直す価値あり

日産もシニア層をターゲットとしていることもあり、ファミリー層や若者の車選びの候補としてセダンタイプのシルフィが挙がってくる事はありません。

しかしセダンにはSUVやミニバンには無い良さがあります。

セダンのボディの構造として、トランクと後部座席の間に隔壁(バルクヘッド)が入ることにより、

・ボディ剛性が高くなることで安定性が高まり乗り心地もよくなる

車体後部からの振動や騒音が少なく、室内の静粛性が高い

追突された場合の後部乗員へのダメージが少なく安全性が高い

等のメリットがあります。

欧州の高級ブランドメーカーの車が古くからセダンをラインナップの中心に置いているのは、車のボディ構造からみても安全で優れているからです。

それでも「セダンは年寄くさいデザインが嫌だ」という方には、エアロパーツでスタイリッシュに変更させる手もあります。

日産の関連会社オーテックによるシルフィの特別仕様車「Sツーリング」は前後のエアロパーツや専用グリル、切削光輝アルミホイールを装備してスタイリッシュです。

またシルフィの北米版「セントラ」にはさらにオーバーフェンダーやルーフスポイラーを装備し、1.6LターボとなるNISMOバーションが2017年以降販売されるとの事。

国産車にはスポーツセダンが皆無なので、国内に投入されれば若者の注目も集めるかもしれませんね。

シニア層の「人生最後の車」にしておくにはもったいない車です。

一度検討してみてはいかがでしょうか?

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