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本格オフローダー入門機プラド!ランクルの違いは何か?

「ランクル」の愛称をもち、世界でも有名な本格的クロスカントリーSUVがトヨタ・ランドクルーザー。

ランクルシリーズの中でもライトデューティー用途を担当するのがランドクルーザー・プラドです。

「プラド」の略称で呼ばれ、ランクル同様世界各国で販売されています。

普通の車では入っていけないような悪路でも走破する4WD性能と耐久性を持ち、オンロードでの用途を中心にしているクロスオーバーSUVとは一線を画すモデルです。オフロードを優先した本格的なクロスカントリーSUVは、舗装路での操縦性や日常での使い勝手が気になります。

兄貴分のランクルと比較しながらプラドを徹底解剖してみましょう。

プラドはどんなクルマ?

1990年に「三菱・パジェロ」に対抗するモデルとして初代プラドが発売されています。

当時のランクルはエンジンも大きく、トラックに近い車のつくりでドアの内側にもトリムが無い鉄板そのものです。

乗用車並みの内装や装備、乗り心地を持ち街中でも使える大きさのパジェロに、ランクルでは対抗できません。

そんな背景からプラドはランクルより一回り小型なボディとエンジンを採用し、乗用車並みの内装でシティユースにも対応する必要がありました。

1996年に2代目、2002年に120系と呼ばれる3代目が発売され、現行モデルは2009年に150系プラドとして販売されています。

ボディは5ドアハッチバックで、5人乗りと7人乗りが選択可能です。

直線基調で箱型のボディはオフロードモデルらしいエクステリアですが、格好やイメージだけでなく悪路走行で障害物を避けるため、ボディの四隅を運転席から認識しやすくするためにデザインが工夫されています。

インテリアは水平なインパネに垂直のセンターコンソールを組み合わせた十字型で、オプティトロンメーターの中央には4.2インチのカラーマルチインフォメーションディスプレイを装備。

燃費やオドメータ、外気温だけでなくオフロードモデルに必須の傾斜角や4輪のトラクション、デフロックの状況も表示されます。

7人乗りのセカンドシートはアームレストがあり、135mmの左右独立スライドとリクライニング機構やサードシートへのアクセスを容易にするウォークイン機構が付いています。

サードシートは床面が低床化されるなど工夫はされていますが、足元は狭くシートサイズも小さく日常的な使用には向きません。

前倒しで折りたたむとフラットで広大なラゲッジルームとなり、ゴルフバックを4つ横に収納することが可能です。

上級グレードではスイッチを押すだけで格納できる電動格納式になります。

横開きのバックドアはオイルダンパーにより任意の場所で保持ができ、スマートキーで解錠ができる開閉可能なガラスハッチ付です。

プラドの性能や特徴

ガソリンエンジンはレギュラー仕様の直列4気筒2.7L DOHC(163ps、25.1kgf-m)でDual VVT-i(吸・排気連続可変バルブタイミング機構)を採用し、燃費は9.0km/L(JC08モード)です。

注目は新型の直列4気筒2.8 Lディーゼルターボエンジンで、パワーは177ps低回転から45.9kgf-mの強力なトルクを発生します。

燃費は11.8 km/Lと2.2トンの車両重量を考えれば低燃費で、トヨタ初の尿素SCRシステムを採用して欧州のEURO 6や日本の平成22年排出ガス規制に対応しています。

車体は堅牢で耐久性のある井桁状のフレームにサスペンションや駆動系を取り付け、その上にボディが乗っている構造ですが、オフロード走行では舗装路での走行以上のストレスがボディにかかるため、頑丈なフレーム構造となりました。

デメリットとしては室内の床面が高くなり、乗降にはステップやアシストグリップを使う必要があるので子供や年配の方には大変です。

サスペンションはフロントがコイルスプリング式の独立懸架、リアはオフロード用途に向いたトレーリングリンク車軸式となり、大型SUVは高い重心や大きくて重いタイヤ、長いサスペンションストロークのため、舗装路ではフワフワした操縦性になりがちです。

プラドもゆったりとした操縦性ですが、オンロードでも安定しています。

フレーム構造のためエンジンの振動や路面の凸凹をボディに伝えにくく、静かで乗り心地も良好です。

4WD方式はトルセンデフ付トランスファーを採用したフルタイム方式。通常時のトルク配分「前40:後60」を状況に応じて自動的に変更し、車両の安定性を回復させます。

グレード・価格は以下の通りです。

※価格は全て税込※

  • TX:380.2万円~469.6万円
  • TX Lパッケージ」380.2万円~469.6万円
  • TZ-G:513.4万円

TZ-Gはディーゼルエンジン7人乗りのみで、LEDヘッドランプや足回りの電子制御化、ダウンヒルアシストコントロール制御&ヒルスタートアシストコントロールが追加されます。

TZ-Gの足回りについてはコンフォート/ノーマル/スポーツを選択でき、走行モードに合わせショックアブソーバーを最適な減衰力に制御する「AVS (Adaptive Variable Suspension system) 」、ハイ/ノーマル/ローの3つの車高を選択可能です。

乗員数や積載量に関わらず一定の車高の維持も可能な「リア電子制御エアサスペンション」、車両のロールを抑えるスタビライザーを電子制御する「KDSS(キネティック ダイナミック サスペンション システム)」が装備されてオンロード、オフロードでの操縦安定性と乗り心地が向上します。

ランクル譲りの「マルチテレインセレクト」はオフロードでの路面状況や走行状態に応じトラクションやブレーキを最適に制御して走破性を高めるシステムで、TZ-Gのみオプション装着が可能です。

「MUD&SAND」「LOOSE ROCK」「MOGUL」「ROCK」「ROCK&DIRT」という5つの走行モードを選び、オフロードに不慣れなビギナーでも簡単にヒルクライムやダウンヒルが可能になります。

ランクルとの違いは?

現行200系ランクルのボディサイズは全長4,950mm×全幅1,970mm×全高1,880mmというSUVでも最大級の大きさを誇ります。

プラドもサイズは大きいですが、海外専用車となったハイラックスサーフとシャーシを共有するため全長4,760mm×全幅1,885mm×全高1,850mmとランクルより一回り小さいボディです。

オフロードでの実用性を重視したボディデザインはよく似ていますが、フロントグリルの形状で見分けられます。

ランクルは3本のバーを横に並べたメッキグリル、プラドは5本のバーを縦に並べたデザインです。

リアバックドアもプラドの横開きに対し、ランクルは上下開きとなりオプションで電動パワーゲート(上側のみ)になります。

※ランクルは上下開き※

※プラドは横開き※

ランクルは2m近い全幅もあって3列目シートは3人掛けとなり、プラドより1名多い8人乗りです。

大きなボディに合わせて、4.6L Dual VVT-i 付V8ガソリンエンジン(318ps 46.9kgf-m)を搭載。

ほぼ3トンの車重であるランクルは、大排気量エンジンで燃費は6.7~6.9km/Lと悪く、プレミアムガソリン仕様もありランニングコストには覚悟が必要です。

安全装備では最新の「Toyota Safety Sense P」を全車に標準装備しています。

ミリ波レーダーと単眼カメラの組み合わせで歩行者まで検知する「衝突回避支援型プリクラッシュセーフティ」、先行車への追従走行ができる「レーダークルーズコントロール」、車線逸脱を警告する「レーンディパーチャーアラート」、状況によりハイビームとロービームを自動的に切り替える「オートマチックハイビーム」の4つの安全機能の組み合わせです。

対するプラドは1世代前のミリ波レーダー式の「プリクラッシュセーフティ」がオプション装備できますが、選択できるのは最上級のTZ-Gグレードだけになります。

上級モデルですのでランクルは472.8万円~682.6万円とプラドより100万程高い価格帯です。

まとめ

乗用車をベースにした「お手軽な」クロスオーバーSUVが売れていますが、プラドのように本格的な4WD性能でなければ仕事や趣味で使う上で、支障が出る人も少なくないはずです。

プラドはワークホースとしての耐久性や堅牢さはランクルに一歩譲りますが、4WD性能やテクノロジーはランクルから多くを譲り受けています。

国産車で本格的なクロスカントリーSUVの選択肢はパジェロ、ジムニーとランクルシリーズしかありません。

200系ランクルより扱いやすいサイズのプラドは、入門用クロスカントリーSUVとしても貴重なモデルでしょう。

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