3度の飯よりクルマが好き!

アイシスを徹底解説!最新装備とは無縁でもシンプルで取り回しの良いロングセラーモデル!

トヨタの充実したミニバンラインナップの中で、ミドルクラスに位置するのがアイシスです。

ノア・ヴォクシーより取り回しが良く、シエンタよりも少し大きいサイズになります。

アイシスは2004年の販売開始以降、フルモデルチェンジも行われず12年以上継続して販売される「ご長寿カー」。

この記事では長寿の秘密をご紹介します。

アイシスってどんなクルマ?

アイシスは全長4,640mm×全幅1,695mm(PLATANAは1,710mm)×全高1,640mmでトヨタのミニバンの中でも、乗用車的なウィッシュよりも全長が長く、ノア・ヴォクシーよりも全高が低いモデルです。

2:3:2の3列シート7人乗り、両側スライドドアや十分な積載性といったノア・ヴォクシークラスの良さを、一回り小さいサイズで実現した効率の良いパッケージを持っています。

発売から12年が経ちましたが、2回の大規模なマイナーチェンジと細かな改良や仕様の追加などが毎年行われ、2009年のマイナーチェンジでは従来の1.8Lと2.0Lエンジンを、2代目ウィッシュに搭載されたバルブマチック付き省燃費エンジンへ変更しました。

バルブマチックは吸気バルブのリフト量を可変とすることでエンジンの効率を上げ、省燃費を実現する機構です。

エンジンの換装とあわせてミッションも高効率なCVTへ変更することで、パワートレーンの大幅なアップデートを実施しています。

2011年のマイナーチェンジではフロントグリル、リアコンビネーションランプやバックドアガーニッシュの意匠変更などエクステリアの大幅なリフレッシュを実施し、センターパネルやドアトリムにシルバー加飾を施しインテリアも含めた全体の質感が向上しました。

アイシスの特徴的な装備を解説

アイシスの最も特徴的な装備は「パノラマオープンドア」です。

助手席のドアと後部座席のスライドドアとの間にピラーが無く、ドアを開放すると開口部は1,890mmにもなります。

ピラーが無いことでボディ剛性や安全性が心配になりますが、ドア内にセンターピラーを内蔵し強度を確保しているので問題ありません。

助手席側の乗降性は格段に良く、フロアも低めなので子供やお年寄りも楽に乗降できます。

ベビーカーなども横から畳まずに積むことが出来る、パノラマオープンドアのユーティリティーはアイシスの一番の魅力でしょう。

福祉車両のウェルキャブでも大開口のメリットを生かし、アイシスだけがサイドリフトアップシートのオットマンを出したまま、乗り降りが可能になっています。

センターピラーが無いため助手席はシートベルト内蔵タイプです。

その構造を生かし、シートバックを倒すとテーブルとして使えて、シート全体を畳んで2列目の足元を広くする事もできます。

3列目シートは5:5分割・後方床下格納機能付でフラットな荷室を実現しました。

2列目は6:4分割チップアップ&ロングスライドを採用し、2列目と3列目でのフルフラットなど多彩なシートアレンジが可能です。

シートアレンジの変更の際には、ほとんどがワンアクションで移動できて操作も軽い為、女性でもラクに使えるでしょう。

前席左右のサンバイザーの間には後方確認ミラーが装備され、運転席や助手席から後席のお子さんなど乗員の様子をひと目で確認することが可能です。

上級グレードではエアコンにプラズマクラスターが付き、シートにも即効性の高い消臭能力を持つ素材を採用しているので、室内の空気をいつでも快適に保ってくれます。

アイシスの性能や特徴は?

パワートレーンは無鉛レギュラー仕様の143PSの1.8Lエンジンと152PSの2.0LエンジンでミッションはSuper CVT-iのみになっています。

1.8Lモデルは電子制御式アクティブトルクコントロール式の4WDも選択可能です。

2.0Lモデルはマニュアル感覚で変速が行える「7速スポーツシーケンシャルシフトマチック付」となります。

インパネにシフトセレクターがありますが操作性は良好です。

エンジンとCVTのセッティングが良く、CVT特有のベルトのすべり感はない為、通常のATのようにダイレクトな加速感をもっています。

サスペンションはフロントがストラット式、リアはスペース効率の良いトーションビーム方式を採用しました。

発売当初は足回りの評判は良くありませんでしたが、多くの改良によりゴツゴツした振動や衝撃も減って乗り心地が向上しています。

ハイルーフミニバンよりも背が低いのでコーナリングでのふらつきも少なく、全体的にセダンに近い安定性のある足回りです。

パワーステアリングも2009年のマイナーチェンジ時に油圧式から電動式に変更され、ハンドルの応答性が向上しています。

燃費については1.8Lモデルが15.4km/L(FF)、2.0Lモデルで14.4km/Lと長寿モデルとしては良好で、自動車重量税25% + 自動車取得税20%のエコカー減税対象車です。

改良を続けてきたこともあり、装備面も現代風にアップデートされています。

助手席側挟み込み防止機能付きパワースライドドアにターンランプ付き電動格納式ドアミラー、オートエアコン、UVカット機能付きガラス、オプティトロンメーターやスマートエントリーなどが全グレードで標準装備です。

オプションではイージークローザー&挟み込み防止機能付パワーバックドア、SRSサイドエアバッグ&SRSカーテンシールドエアバッグも選択できます。

車両価格

車両価格とグレードは以下の通りです。

  • L“X-SELECTION”:199.0万円
  • L:207.2万円~231.1万円
  • G:226.5万円~250.3万円
  • PLATANA:220.3万円~244.2万円
  • PLATANA “V-SELECTION”:233.6万円~257.6万円

LとL”X-SELECTION以外のグレードは1.8Lと2.0Lが選べます。

4WDは各グレードのFFモデルに対し、約24万円アップです。

グレードの差は本革ステアリングなど内装素材のアップグレードやシルバー加飾、外装はボディ同色化やメッキ加飾が中心で、機能面ではプロジェクター式ディスチャージヘッドランプ程度しかありません。

販売の半数はスポーツイメージのPLATANAですが、ベースグレードのL“X-SELECTION”でも装備が充実しているので、7人乗りミニバンとしてコストパフォーマンスは良く、お買い得感があります。

現在発売されている特別仕様車はPLATANA“V-SELECTION・Noir”で、ボディカラーや内装がブラックで統一され、合成皮革のシートと両側パワースライドドアが付き242.0万円~265.8万円です。

アイシスの残念な点

エクステリアは直線基調でシンプルですが、デザインに華が無く全体的に地味な印象です。

ヘッドランプやバンパーの形状でフロントにはスポーティさはありますが、ボディ後半部やバックドアは凡庸で商用車のような雰囲気があります。

インテリアは発売当初からデザインの変更はなく、センターコンソールにシフトセレクターと空調パネルを配したデザインで、メッキや木目調パネルの追加など改良はされていますが、プラスチックそのままの面積も大きく質感も残念の一言です。

パノラマオープンドアを採用した弊害でAピラーが強度アップにより太くなっていています。

そのため運転席から右斜め前方の視界が悪いです。

3列目シートはフラットな荷室にするために格納性を優先した形状なので、座り心地も固く足元も狭いため、3列目に大人を乗せての長距離移動は避けたほうが良いでしょう。

エアバッグ、VSC(ビークル・スタビリティ・コントロール)、TRC(トラクションコントロール)やアンチロックブレーキは全車標準ですが、衝突回避システムや自動ブレーキは設定がありません。

まとめ

子供の送迎などで7人乗りは必要だけどノア・ヴォクシーでは運転に気後れする人にとって、お手頃価格で取り回しの良いボディサイズとスライドドアが手に入るアイシスはぴったりです。

パノラマオープンドアも子育て世代だけでなく、車いすのお年寄りなどの乗降に便利なので、高齢者がいるご家庭でも便利に使えます。

ニッチなニーズへの細やかな対応と、省燃費エンジンへ換装をはじめとする改良を実施し続けてきたことが、アイシスの長寿の秘密です。

現在アイシスのフルモデルチェンジの予定はありません。

先進の安全装備を除けば燃費や装備面と価格のバランスも良く、パノラマオープンドアが必要であれば、すぐに買いに行った方が良いモデルです。

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