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日産・ウイングロードとトヨタ・カローラフィールダーはどっちが買い?

ステーションワゴンはセダンの屋根を延長し、トランク部分と後席をひと続きにして大きな荷室としたボディ形状の車です。

似たような形状の5ドアハッチバックより、リアオーバーハングが長く大きな荷室が特徴になります。

ステーションワゴンはセダンの乗り心地を持ちながら大量の荷物を運べる利便性もあって、かつては人気のあったカテゴリーです。

日産・ステージアやトヨタ・カルディナといったステーションワゴン専用車が発売されたり、クラウンやセドリックにもステーションワゴンが設定されていたりした時代もありました。

今ではすっかりミニバンとSUVにその座を譲ってしまい、国内で販売が継続している車種も数えるほどしかありません。

日産でも3ナンバーのステーションワゴンはすべて廃止され、現在発売されている唯一のステーションワゴンが5ナンバーサイズのウイングロードです。

現行モデルは発売後11年が経過したご長寿モデルですが、根強いファンに支えられ現在でも販売が続いています。

最新の情報とともに、ウイングロードの魅力をお伝えします。

ウイングロードってどんな車?

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1996年に乗用ワゴンのサニーカルフォルニアと、商用バンのADワゴンを統合する形で誕生したのが初代ウイングロード(Y10型)です。

1999年に2代目(Y11型)にバトンタッチしましたが販売不振となり、2001年のマイナーチェンジで大幅にフロントマスクを変更したところ、販売が急増したことが話題になったこともあります。

2005年にフルモデルチェンジし現行(Y12型)モデルへと生まれ変わって、1.5リッターと1.8リッターのDOHCガソリンエンジンを搭載し、コンパクトカーで評判の高かったティーダをベースとしました。

4WDはe-4WDという後輪をモーターで駆動する特徴的なシステムでバッテリーを搭載せず発電機から直結してモーターを駆動するので、プロペラシャフトが不要になり室内のフロアがフラットになるメリットがあります。

比較的安価に装備できるためティーダやマーチにも採用されましたが、ミッションはオートマのみで時速30km/Lまでの低速域での発進時だけ後輪を駆動するもので、本格的な4WD性能はありません。

ボディについて

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ボディサイズは日本の道路事情にマッチした全長4,415mm×全幅1695mm×全高1,495mmと取り回しのよい5ナンバーサイズです。

先代の後期型で好評だった吊り目のヘッドライトを採用し、フロントフェイス全体でブーメランのような形状をしています。

普通のステーションワゴンのルーフラインはまっすぐリアまで伸びていますが、ウイングロードはウェーブド・ドリップラインと称して、大きく波を打ったように見える特徴的なルーフ形状です。

Bピラー以降はブラックアウトされ、ルーフが浮いているような処理がされています。

11年前としてはチャレンジングなデザインですが、どちらかといえば好き嫌いが分かれるエクステリアです。

ラゲッジルームの広さ

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荷室容量は後席使用時で最大412L、奥行き1,029mmの容量があり、後席を倒せば1,681mmになります。

助手席まで倒せば2,653mmと、ロングボードのような長尺物でも積載が可能です。

ラゲッジ側のレバーを引くとリアシートが倒せるリモコンフォールディングシートシステムや、洗えるラゲッジボードなど荷物を積むための気配りが各所に施されています。

面白い装備として、ラゲッジから背もたれが出て二人掛けのベンチシートになるラゲッジベンチです。

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ウイングロードはラゲッジの開口部が広いため後端に座っても頭が当たらず、座面も低くバックドアが雨除けにもなるので、キャンプや釣りといったアウトドアに重宝します。

後席もティーダをベースにしているだけあって足元も頭上空間も十分な広さがあり、大人4人が乗っての長距離ドライブでも問題はありません

リアシートのリクライニングやスライドも可能です。

装備品についてはプラズマクラスター付インテリジェントエアコンシステム、スーパーUVガラス、キセノンヘッドランプやインテリジェントキーなどマイナーチェンジごとにアップデートが図られています。

2014年のマイナーチェンジで4速ATからエクストロニックCVTに変更され燃費も向上しましたが、1.8リッターエンジンと4WDが廃止され1.5リッターFFのみにグレード集約されました。

カローラフィールダーとの比較

ウイングロードと同じ5ナンバーのステーションワゴンとして、トヨタのカローラフィールダーがあります。

カローラバン/ワゴンから続いているモデルで2000年からカローラフィールダーのネーミングで販売されている車です。

現行モデルはカローラ4ドアセダンのモデルチェンジと合わせ、2012年にモデルチェンジを実施しました。

エンジンは1.5リッターと1.8リッターのガソリンエンジンで2013年にはアクアと同じTHS-Ⅱ型ハイブリッドも搭載されています。

プラットフォームは現行からヴィッツベースへと変更になりましたが、荷室容量も後席利用時で407L、後席格納時には872Lとウイングロードとほぼ同じ積載性です。

デザインは最近のトヨタ顔「キーンルック」をフロントに採用し、全体的に若々しくスポーティなエクステリアの為、万人向けのエクステリアです。

インテリアについてはモダンなインパネ回りや、ピアノブラック調エアコンパネルや合皮シート等で質感を上げるとともに、ワンタッチ格納リアシートや前後2分割デッキボード&デッキアンダートレイなど使い勝手を高める装備も充実しています。

室内色はブラックが基本ですが、上位グレードにはメーカーオプションでホワイトの合皮シートも選択可能です。

走行性能の比較

カローラフィールダーはハンドルが軽く街乗りでは取り回しが良いのですが、高速走行での直進性や安定感が少し足りないようです。

ウイングロードはダイレクト感のあるフィーリングで、しっかりした足回りになっています。

荷物の積載量が多いことを想定してリアのサスペンションが固めにセッティングされているので、若干ゴツゴツした乗り心地なのは共通です。

1.5Lエンジン搭載車の価格で比較すると

  • ウイングロード 15M(FF・2WD・CVT) 2,019,600円
  • カローラフィールダー1.5G(FF・2WD・CVT) 1,922,400円

と少しカローラフィールダーの方が安いのですが、燃費と安全装備でコストパフォーマンスの差は大きく差が付きます。

燃費についてはアトキンソンサイクル、可変バルブタイミング、アイドリングストップ機能を持つ最新の環境エンジンが搭載され23.0km/Lと、ウイングロードの17.2km/Lを大きく引き離します。

安全装備でも単眼カメラ+レーザーセンサーで衝突回避や車線逸脱警報を行うトヨタセーフティセンスPが搭載され、ABSとVDC(横滑り防止装置)のみのウイングロードに勝りました。

販売台数はカローラフィールダーの圧勝

発売年次だけでも7年違うので仕方のないことですが、2015年の販売台数でもカローラフィールダー(ハイブリッド含む)が年間66,550台、ウイングロードは3,913台と勝負にならないほどの差がついています。

同じ5ナンバーのステーションワゴンでも大きく差がついてしまった大きな理由は、カローラフィールダーは乗用車から派生したモデルであり、ウイングロードは商用車とボディを共有したモデルだということです。

トヨタにはプロボックス/サクシードという商用車専用のモデルがあり、乗用ステーションワゴンは商用車ユースを意識せず、カローラをベースに乗用車に近いワゴンを作る事ができます。

4~5年のカローラセダンのモデルチェンジに合わせてワゴンもモデルチェンジでき、乗用車向けの最新装備もそのまま流用する事が出来ました。

一方ウイングロードは商用車のAD/ADエキスパートの乗用車モデルとして作られています。

商用車は「プロの作業道具」として安定した販売台数が長期間続くため、一旦モデルチェンジすると改良を続けながら10~15年程度は作り続けます。

AD/ADエキスパートも10年以上同じモデルですが、2015年には21,719台とウイングロードの5倍以上売れているのです。

また乗用車はだいたい10万キロの耐久性をめどに作られますが、商用車は走行距離や積載量も多く乗用車の2~3倍の耐久性を求められます。

ウイングロードは足回りこそ乗用向けにセッティングを変更していますが、商用車と同じ耐久性を重点においた強靭なボディ構造です。

その意味ではトヨタでの本当のライバルはプロボックス/サクシードの乗用ワゴンモデルになりますが、2014年のモデルチェンジでカローラフィールダーに統合され廃止されました。

カローラフィールダーの燃費や最新の安全装備は魅力ですが、ウイングロードにはつくりの良いワークブーツのように気を遣わず「長く使い倒せる」魅力があります。

セダンと同じ良質な室内空間と取り回しの良い操縦性で、ハードな使用にも耐えて、コンパクトSUVよりも安いウイングロードは使って楽しむのが一番楽しい車です。

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