3度の飯よりクルマが好き!

生産中止も噂されるウィッシュはミニバンとワゴンの良さを併せ持つオールマイティなクルマ!

トヨタのミニバンのなかで1番スポーティーなエクステリアと走りを持つのがウィッシュです。

取り回しの良い5ナンバーサイズながら、効率の良いパッケージングで3列シートの6-7人乗りを実現しています。

ウィッシュはノア・ヴォクシーよりも車高を低くし、多人数乗車や荷物を積んでも操縦安定性を重視するユーザーがターゲットです。

スマートなエクステリアの実現と軽量化を目的に、ミニバンでは一般的なスライドドアではなく通常のセダンと同じヒンジドアを採用しています。

発売当初から販売も好調でしたが、ミドルクラスミニバン全体の需要縮小とSUVの人気もあり、現在では低迷しています。

モデル廃止の噂も絶えないですが、今一度ウィッシュの魅力を見直してみましょう。

ウィッシュはどんなクルマ?

初代ウィッシュは、ホンダの3代目オデッセイとストリームが開拓した「車高1,700mm以下のロールーフミニバン」のマーケットにトヨタが2003年に送り込んだモデルです。

先行したホンダ・ストリームと全く同じコンセプトとサイズで、デザインもよく似ていたため「パクリ」「後だしジャンケン」と揶揄されました。

とはいえ初代ウィッシュは性能もコストパフォーマンスも優れていたため、あっという間にストリームのシェアを奪ってしまいます。

販売を維持したまま2009年には2代目にバトンタッチしましたが、使いやすい全長4,590mm×全幅1,695mm×全高1,590mmのボディサイズは初代から変更せず、シャープなヘッドランプや厚みのあるバンパーを採用しています。

一層スポーティーで精悍なエクステリアが印象的で運転席前方のフロントピラーを細くし、大きな三角窓を配したことで死角を減らした為、安全にも配慮したデザインになりました。

シャシーは初代からキャリーオーバーしていますが、エンジンは1.8L・2.0Lともバルブマチック仕様に変更し、吸気バルブのリフト量を制御することで燃焼効率を高め、パワフルな走りと燃費の良さを両立したエンジンです。

ミッションは効率が向上した全車7速「スポーツシーケンシャルシフトマチック」付Super CVT-iとなり、スポーツグレードにはパドルシフトも装備されます。

インテリアは飛行機の翼をイメージしたデザインで、インパネのセンターにシフトセレクターとエアコンなどの操作パネルを配置しました。

横方向への広がりが強調され、明るく開放感のある室内です。

プラスチックのパーツが多く室内の質感は価格相応ですが、シルバーメッキの加飾やグレージュのシートカラーなど安っぽく見えない工夫がされています。

ミニバンとしての装備類は充実しており、UVカットガラスやアームレスト、センターコンソールボックス、リアヒーターダクトなどが標準装備です。

10スピーカーのサウンドシステムや、最近では設定される車種が少なくなった、挟み込み防止機能付の電動チルト&スライドムーンルーフも選べます。

安全装備についてはS-VSC(横滑り防止装置)やEBD(電子制動力配分制御)付ABS&ブレーキアシスト、SRSエアバッグ(運転席・助手席)&SRSサイドエアバッグ(運転席・助カーテンエアバッグ)が標準装備です。

ボディーカラーは8色、定番のホワイトやシルバーの他、ミニバンでは珍しいオレンジメタリックが選択できます。

ウィッシュの性能と特徴

ウィッシュは後席ほど座面が高くなるシアターパッケージを採用しています。

2列目の座面の高さは1列目に対して45mm高く3列目は2列目よりさらに55mmも高い座面です。

3列目でも前方の見晴らしがよく、限られた室内空間でも圧迫感を減らす工夫をしています。

3列目シートは平板でサイズも小さいですが、無理矢理詰め込まれる感じはありません。

5:5分割のリクライニング機構もあるので長距離でなければ十分実用的です。

2列目シートはロングスライドとダブルフォールディング機構を備え、様々なシートアレンジができます。

シートを倒すとテーブルとしても使用できるようにシート背面はフラットな構造です。

3列目シートを使用するとラゲッジスペースが狭くなってしまう点を除けばミニバンとして便利に使えます。

車両重量は1,370~1,450kgでノア・ヴォクシーよりも200kgは軽いため、1.8L(143ps)でも十分なパワーです。

CVTはスポーツモードにシフトするとエンジン回転が高められ、機敏な加減速が行えます。

2.0L(152PS)モデルにはダイナミックスポーツモードを装備し、トラクションコントロール、電動パワーステアリングも同時にスポーティーに制御する専用チューニングを施しました。

ハンドリングもキビキビしていて回頭性も高く、低い重心と引き締まった足回りでコーナーでの安定感も良好と、ミニバンらしからぬ俊敏さです。

エンジンの回転数が上がる加減速時には若干うるさく感じますが、巡行速度に入ってしまえば静粛性も十分です。

ノア・ヴォクシーのようなハイト系ミニバンでは味わえないスポーティーな操縦性能と、7人乗りの利便性を両立している点がウィッシュの最大の魅力でしょう。

減税処置は受ける事が出来ない?

ウィッシュの燃費(JC08モード)は1.8Lモデルが16.0km/L(FF)、2.0Lモデルは14.4km/L(FF)です。

非ハイブリッドのミニバンとしてはなかなかの数字ですが、エコカー減税の適用外になります。

平成27年(2015年)度の税制改正でエコカー減税の改正があり、対象となる燃費基準と軽減措置が見直されています。

ウィッシュも平成27年度燃費基準を達成していて、以前の制度では購入時の税額が50%、翌年度に納める自動車税が25%軽減されるエコカー減税の対象でした。

しかし新たに施行される平成32年度(2020年)燃費基準は、以前の基準と比較しガソリン車で約20%もの燃費向上が求められています。

新しい燃費基準では、ウィッシュの車重1,370kgの場合では19.0km/L以上(ガソリン乗用車)の燃費が対象です。

特例措置として平成27年度燃費基準の+5%、+10%であれば税金の軽減を受けられますが、ウィッシュはその基準にも達していません。

1.8LのFF車であれば0.6km/L燃費が良くなれば、平成27年度燃費基準の+5%対象になります。

未装備のアイドリングストップを使用すれば達成できそうですが、2015年5月の改良でも装備されませんでした。

コストアップによる車両価格の上昇を嫌ったのかもしれませんが、モデル末期であることが1番の理由でしょう。

ウィッシュの人気具合は?

※価格表示は全て税込です。※

現行ウィッシュは2009年~2011年度は年間4~6万台を販売し、ロールーフミニバンでは販売トップ、ミニバンの販売ランキングでもベスト10に入るほどの人気モデルでした。

2012年以降はホンダ・フリードなどのコンパクトミニバンやSUVに押され販売台数も下降しましたが、2016年に入っても月800~1500台程度売れています。

スライドドアを備えた姉妹車ともいえるトヨタ・アイシスの月300~500台の販売台数と比べると息の長い人気です。

ウィッシュの根強い人気の一つがリーズナブルな価格になります。

1.8L(FF)のエントリグレード1.8Xで190万円と、7人乗りミニバンとしては抜群のコストパフォーマンスです。

スマートエントリーやディスチャージヘッドランプが装備される1.8Gでも229万円ですので、値引きをして貰えれば200万円前後で購入できるでしょう。

2.0Lモデルはスポーツ性を高め、2列目がキャプテンシートになる2.0Zのみの単一グレードです。

オーバーフェンダーやエアロバンパーを装着したスタイリングは魅力ですが、259万円の価格を考えると1.8Lモデルのコストパフォーマンスに魅力があります。

もう一つの理由がワゴンユーザーの代替ニーズです。

カローラフィールダーより少し大きな5ナンバーサイズワゴンを求めるユーザーが購入しています。

他社を含めてもワゴンモデルの選択肢は少なく、ウィッシュは外観もスタイリッシュでスポーティーなワゴンとしても使い勝手のよいモデルです。

お手頃価格で豊富な室内のアレンジと3列目がおまけで付くワゴンと考えれば、お得感が増します。

まとめ

ロールーフミニバンの人気も今では見る影もなく、ライバルだったストリームも廃止となり、ウィッシュも後継モデルの噂は聞こえてきません。

多様なラインナップを誇ったトヨタのミニバンラインナップもモデル集約が進んでいます。

車の使い方と購入予算にウィッシュがぴったり合うのであれば、ムダの無いかしこい買い物になるはずです。

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